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アパート事業基礎知識:建築工事における別途料金に付いて

 お客様が(相変わらず通販番組の乗りか/笑)アパート建築を発注しようと思った時、運良く工事業者と共通言語が一致して(笑)大方の予算の合意が成立しても、未だ手放しで安心してはなりませぬ。
そこには未だ「ベット」=別途料金 と言うとても怖い言葉が存在するからです。

はい、別途=別扱い です。

 前回の記事で <以下のものは別途料金と思いましょう> と書きましたが、今回は重複もカナリございますが、無用なトラブルを避ける為にも加筆して再度取り上げた次第でございます。

はい、「聞いて無いよぉ・・・」状態を避ける為には、両者(発注者&受注者)が思い描いている工事内容に何が含まれているのか、また、何が含まれていないのかを必ず∧漏れなく確認をしなくてはなりません。

では、工事業者が何を“ベット”とするのかザッと上げてみます。
勿論、工事業者によって、その内容は違うかも知れませんが・・・

設計料金:
 お客様が工事業者に工事を依頼する時に、既に設計図書が完成している場合もございますので。
但し、注意しなくてはならないのは、設計料金にも“ベット”が存在する場合がある事です。いや、寧ろ多いかも知れません。確認申請費用 や 各種検査料 は別途と考えていた方が無難ですね。

地盤改良費:
 地盤の状況によっては地盤改良が必要になって参ります。改良の仕方が異なれば費用も違って参りますし、そもそも地盤のデータが無いと、その検討すら出来ませんので、地盤改良費の前段階として、地盤調査費用が別途(笑)発生して来ます。

外構(工事)費用:
 境界塀やゲート、窓先の空地、植栽、アプローチや車庫など、建物の周りの工事になります。いつでも&必ずしも無くてはならないものでないし、そもそも建物本体では無いので、別途とする場合が多いのです。

インフラ設備敷地内引込:
 工事業者は敷地内に予定建築物が使用出来るインフラが完備されている事を前提に工事費用を算出致しますので、これも別途とする場合が多いかと思います。
電気、上下水道、ガスの敷地内引込状況です。昔は(って、いつ?)<各種メーター取得料別途>とか言っていた記憶が・・・
 しかし、敷地内にインフラがあっても更なる注意が必要です、アパートの場合キャパの問題が出て参りますので。
 インフラの整備状況は、土地を購入する際には仲介業者の説明が必要な“重要事項”なのですが、前面道路の状況しか調査しきれていない場合や、そもそもそれが誰のものかも調査しきれていない事も多々あるので、工事業者にシッカリとした調査を頼んだ方が安全かと思ってます。

例:前面道路に入っている太い水道管(笑)が個人のものだった→新たに引込
  敷地内にある水道管が他人の敷地から通ってきたものだった→撤去して新たに引込

近隣対策費:
 近隣住民に対して行う説明会開催費用や、挨拶時の手土産とか、民法に定められていない目隠しの設置、相隣関係を慮っての変更工事等がございます。
 何が発生するか判らない事もございますが、何も発生しない場合もあるので、やはり別途とする場合が多いです。そもそも、工事業者のみが対応する性質のものでも無いですから。

また、施工では無く、建築計画自体で相隣紛争になった場合の弁護士費用とかも別途ですね。

行政対応工事:
 確認申請時や各種検査時に、設計や施工の落ち度がないところで発生した、行政の指導に依る変更工事や追加工事を指します。

消費税:
 言わずもがなか・・・ って前回に書きましたか・・・

その他:
 小さなところでは、地鎮祭や上棟式費用なども別途の対象です。

以上

 それで(どれで?)、ベット の対語(?) として、コミコミ と言うのがございます。

 これは、前述の 別途費用 の内の 一部ないし全部を含んだ費用となります。

これに対しても、何が“コミ”で何が“ベット”なのかの相互確認が必須なのは言う迄もございませんね。

Sean Y.

 

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