CM(コンストラクション・マネジメント)考

緊急事態宣言は解除されたんだけど、マスクをしないで外出をするとパンツ(下着の方ね)を履かないで街を歩く様な恥ずかしさどころか、非国民扱いの視線も感じる今日この頃、全世界規模で居らっしゃる当駄ブログの読者各位は如何お過ごしでしょうか?
今日は一部で流行っている(の?)コンストラクション・マネジメント(以下“CM”と言う)に関しての私見を書いて行こうJAMAICA。
因みに、CMとは、施主に代わって専門的な知識や経験等を駆使し、<スケジュール管理> <コスト管理> <品質管理> <法務管理>等を行う事です。
尚、今回の記事では、RC造建設における、工費圧縮を最大の目的としたCMで、尚且、CM≒<分離発注方式>との大前提で記事を書いて行きます。
勿論、CM≒<分離発注方式>と単純なものでは無いのですが、インターネット上では、「CM( with 分離発注)で工費圧縮」と言う記述が少なくないので、今回の記事を書く上での大前提とした訳です。
結論から書くと、ローコストRC造建設を狙ったCMの導入には否定的です。分離発注には、たとえ優秀なコンストラクションマネージャーが采配を奮ったとしても長い目でみると最終的には施主が不利益を被る場合が多々発生すると思っているからです。
工費圧縮には限界があるし、何よりも施工は人の手に依るものなので、“金額”や“期間”とか数字で目に見えるもの以外の要素が大きいです。また、施工における作業区分や竣工後の責任区分を明確にしていてもその通り行かないのが“建築”です。
主に工事費が安いからと言う理由で、コンストラクションマネージャーが厳選(笑)した知らない者同士の下請けさん達、もとい、協力業者様達の合番(相番:他の業種の工事とかち合う場合)がスムーズに行くとは思えません。合番をスムーズに行うには、何度も合番を経験した同士とか、長年現場で汗を掻いた人間(現場責任者)の人間力が大きくものを言うのですから。
結局、机上では工期も工費も圧縮出来ていても、“手戻り”が多く発生してしまうと、そのツケは最終的には施主に発生するでしょう。安く請け負った会社は、追加工事が発生すると容赦無く且つ速やかに(笑)追加請求書を送り付けて来るでしょう。
竣工後の建物に、コンストラクションマネージャーが厳選(笑)した知らない者同士の協力業者様達が合番で行った箇所に不具合が発生した時、竣工後の責任区分が明確になっているからと言って、当時者達は速やかに動いて呉れるでしょうか?また、その際に不具合を回復させる担当者が速やかに采配を奮えるでしょうか?また、どちらの責任でも無い回復工事が発生した場合、一体誰がその負担をするのしょうか?
上記の様なところが疑問に思うので私はCMには否定的なのです。そもそも弊社が施工する様な規模では、CMが奏功するのは難しいでしょうから。
弊社の場合、お施主様に依る施工と設計監理の分離発注(って言うのか?)でさえもお断りさせて頂いております。
まぁ、SG工法やRM造と言う特殊な施工方法と言うのもございますが、無能な設計監理者に限って横柄 ってのがあり、嫌な思いをした上でお金も出て行くと言う苦ぁい経験を少なからずしているもので・・・
以上 本日はココ迄 Sean Y.
編集後期:
また、喧嘩を売ってもうた。今度はCM業界に・・・
因みに、実は弊社(ってか、私)もCMを数度やらせて貰った事がございます。分離発注方式では無かったのですが、不動産デベロッパー会社からの依頼でした。設計会社は何れも旧知の事務所だったのですが、施工会社は初めてのお付き合いの上場会社(東証一部では無いですが)のサブコンでした。設計会社の担当者も施工会社の担当者も経験豊富且つ超優秀だったの楽しく仕事が出来ました。