組積造 デメリット 考:総集編か

やはり<組積造 デメリット> の検索ワードで弊社ホームページや当駄ブログにご訪問頂くのが一番多い。RM造のデメリットに関してはこのカテゴリーの幾つもの記事で散々っぱら書き連ねて来たけど、年末も近いし奥州編、もとい、相州編、もとい、総集編って事で(って、このギャグも数年前に書いてたな)RM造の悪口雑言を一挙に纏めて書いて行こう。
まぁ、過去記事<RM造 コスト考 RM造工法は何故普及しないのか?>の焼き直し版ですが。
・期待する程安くならない
そもそも、ブロック1個&1個の価格が意外と高いのね。また後述の様な建築コストを押し上げる要素が沢山ある。
・絶対的に雨水が侵入するし、どこから雨水が侵入したかを特定出来ない
ブロック内のコンクリート(充填コンクリート)がシッカリと打設しているかどうかを確認出来ないので、雨水侵入を許すジャンカやヒビ等が存在するのかが全く分からないし、その補修すら絶望的に不可能に近い。
・ブロック置場の確保が必須。そしてそこからの小運搬が発生
RM造の場合、たかだか述床面積が100㎡の建物でも数千個ものブロックが必要になって来る。現場に置いたら組積工事が出来ないので、一旦仮置場を設けてそこから必要な分のブロックをその都度現場に運び込まなければならない。当然コストアップ要因。
・ブロックが重い
コンクリートを充填するとは言え、構造を担保する為に相当重くなっている。作業性が著しく落ちるし、腕の良い熟練工(=人工代が高い)が、誰でも出来るブロックを移動するダケと言う単純作業をしなければならない。
・壁(つまり組積した部分)と床(スラブ)ではコンクリートのスランプ値が違う。
当然、個別な配合計画のコンクリートを用意しなければならない。階数が多い程(と言っても5階が限度)個別な配合計画のコンクリートを打設する回数が増えて来る。
・外断熱工法の採用が憚られる(?):おまけ
RM造はその組積感(?)のある意匠が建物の価値を高めているのに、それを外から丸っと包むなんざぁナンセンスと思う。だったら最初っから大人しくRC造にしとけよ と言うもんだ。
あっ、筆者はどこかの記事で既に書いた様に内断熱工法支持派だ。
以上
ザッと上げてもこんなにある。
いつも書いているが、「じゃぁ何でデメリットばかりの工法の布教活動をするのか?」と言う問の答えは次の事に尽きる
既に弊社独自の解決案を編み出しているのもあって、この工法(組積造)でなくてはならない場面が必ず存在する。
はい、お約束なので大事なところは黄色いマーカーを引き太字に致しました。
って事で本日はココ迄
Sean Y.