建築オヤヂの呟き:昔話し

気が付いたら大晦日。今月も忙しかった。ジタバタ、もとい、バタバタしてたら14日の宵に楠屋に集うのを忘れてもうた。
今日はこの季節になると思い出す話を聞いて(読んで)欲しい。
もう10年以上前の話だが、当時、知り合いの味覚障害の食の達人(自称)が数ヶ月に一度美味しいモノを喰う会を主催しており私もお手伝いも兼ねて結構な頻度で参加させて頂いていた。
主催者が私より一回り位年上と言うのもあって参加者の平均年齢もそれなりに高かった。
そんな今頃の時分に開催された会の時、確かカジュアルフレンチってジャンルの時、私の隣には一人で参加なされた上品な老婦人が着席した。はい、貴婦人って感じの。
老婦人とは当たり障りの無い会話から始まって多岐に渡る話題で盛り上がり、ナカナカの博識っぷりで楽しい会話が続いた。
当時から既に私はバツイチで丁度元カノが文字通り私からご卒業なさった(?)頃であった。
長年の伴侶と共に老齢になりとも、一緒に外で食事をしたり多岐に渡る会話で盛り上がる事なんかはバツイチの土建屋の私の人生には絶対無いなとも思ったし、望んでも詮無い事だった。
肩ひじ張らずに食べる美味しい食事と老婦人との会話も弾み、楽しい時間を過ごせてご機嫌だった。
それで、宴が終わって散開と言う事になったんだが、帰りに件の老婦人とまた一緒になった。心地よい酔に他愛も無い話をしながら歩いていたら突然に彼女曰く
「Seanさんって私と同じ位の歳ですよね?」
「…」
重ねて彼女曰く
「私は1960年生まれなんですよ。」
「えっ?」「…」「あっ、はい、私も1960年生まれです」
って事で、読者各位におかれましては良い歳をお迎え下さい。
Sean Y.