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“ 成立 ” 考

 今年も去年に続きコロナ禍に黄金週間に突入。我が国ではコロナ禍にも拘らず他の疾病(インフルエンザ&他)による死亡数が減って死亡率自体は下がったとか… 
全世界の当駄ブログの読者貴兄におかれましては恙無しや。
今日は“成立”に関するお話をチトしてみようJAMAICA。

 長い付き合い(還暦の私が大学生の頃から)である私の師匠のD社のS会長は、不動産事業に関して昔っつから“成立”と言う基準を用い、事業遂行の可否を判断していた。勿論今現在もです。弟子の筆者にしてもこんなおバカなブログをいつも書いているにも拘らず、他の不動産事業者から相談があると同じ手法を使って事業遂行の方向性を提示させて頂いております。

 例えば当ったり前(田のクラッカー)だが、不動産事業においては、そもそもその収支が成立するかどうかが一番の鍵となって参ります。
事業用の物件の購入を検討する際に、“チラシ”に書いてある収支を鵜呑みにして購入をご検討する人は不動産事業投資は向いておりません。もしかしたらその事業用の物件が近隣相場と比べて異様に高い賃貸価格なのに、裏で(?)賃貸条件を大幅に緩和して、さも常に満室御礼状態が約束されているかの様に装い、その相場より高い収益での収支が“成立”している偽装をするからです。
 また、以前にも書いた様に、その収支の“成立”がいつまで続くかの判断も同時に判断が出来ない様であれば、やはり不動産事業投資は向いていない御仁でしょう。

 同じ事が建物にも言えます。良くご相談があるのは、土地はソコソコ高かったけど、建物価格が抑えられていたから(トータルで事業収支があうので)不動産事業投資を検討したい… と。
 んで、設計図書や見積書を見せて頂きそれを良く読むと、別途工事が多すぎて、その別途工事の費用を事業収支に盛り込むと、事業が全く“成立
”しなくなる事例が多いんですわ。勿論、その建物が安普請過ぎて設定賃料が“成立”しない場合もございます。
またインフラが整っていない土地で、インフラ引き込み費用が別途とか… はい、インフラが整っていなければ建物が建っても、<建物>が本来持つ機能が“成立”しません。

 建物の場合、百歩譲って、地盤補強を別途にするのは、場面によって、いた仕方がない事もあるでしょうが、RC造(∋RM造)を建てる場合は必ず事前に考慮しなくてはならない見積項目です。
建築費が大幅に安くても、地盤補強工事が大幅に高かったら、糠喜びした不動産事業収支が“成立”しなくなります。

 未だ建築費の高い安いは数字で判断出来るので良いのですが、基本計画が“成立”しない場合もございます。階段が異様に急勾配(勿論建基法内)利用し辛い とか、室内配管を考慮して狭い室内面積にも拘らず室内にやたら段差がある とか、斜線(道路斜線 高度斜線等)の影響を受け二次元的に(平面図)確保されている居住面積が三次元的には確保されていない とか…
枚挙に暇がNOTHINGです。

 って事で、読者各位におかれましては“成立”を用いて不動産事業投資のジャッジをしてみま専科。

Sean Y.
 
 

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